蘭州2 石窟へ

hitacity2005-07-16

さぁ、今日はいよいよ炳霊寺石窟へ行く日!
私が蘭州に来たのは、この中国で五番目に有名な石窟を見たかったから。予定では、この旅行が終わる頃には、中国第一から第五まですべての石窟を制覇したことになるはず。
あー楽しみ!!
 

さて、どうやって行くかだけど、旅行会社の人と条件面(主に料金)で折り合わず、折り合った頃にはタイミングを逃していたため、結局自力で行くことに。
地球の歩き方」によると、市内からバスで2時間。そこか船で1時間半もかかるらしい。
これは一日がかりだ・・・ということで、朝6時半にはホテルを発った。
しかし旅行会社の人、ホテルの人、バスのおばちゃん・・・と、誰に聞いても違う行き方を教えられるため、市内を出る前にすでにちょっと迷い気味・・・。
道端で買った朝ごはんの肉まんを頬張りながら、ようやく炳霊寺石窟のある劉家峡ダム行きバスの発着所にたどり着いたのだけど、ここでトラブルが。
着いた早々、男女二人組の客引きに合ったのだが、彼らの言っている話がどうにも納得できない。
甘粛省ではバスに乗る際、外国人は40元もする保険に入らないといけない。(これは「地球の歩き方」にも書いてあったのでホント)
で、彼らが言うには、
「保険が2人で80元。バスが片道1人20元だから、合計120元なんだけど80元でいいよ」。
??? 
保険は絶対80元かかるわけで、それじゃあ彼らの儲けがないではないか・・・。どういうこと??
正規のバスセンター職員らしき人に訊こうにも、なぜか私たちはぴったりガードされている。トイレに行くにもいちいちチェックされ、「とにかく座って待っとけ」と言われるばかり。
どう考えても怪しい!!
なので、裕ちゃんが客引きを引き付けている間に、ダッシュで職員の元へ。
慌てた客引きにおしりをつねられながら、必死で訊いた結果、わかりました理由が。
客引きは、元々保険になんか入れてくれる気はなく、こっそり私たちバスに乗っけるつもりらしい。なので、バス代がふたり40元とすれば、残りの40元は丸儲け。
なんてセコイ・・・と思いつつ、私たちにしても、この話に乗った方が安くて済む・・・。
ということで、65元にまでまけてもらい、このバスに乗ることにした。
値切ったことを根にもたれたのか、ずいぶんひどい席に通され、バスの2時間はちっとも快適じゃなかった・・・。
考えてみれば結局40元以上多めに払ったわけで(なんと本当のバス代は12元だった!!)ひどい話。
しかし、男女二人の客引きはどうやらカップルだったらしく、バスの中ふたりで寄り添っている姿を見て(客をめい一杯乗せるので、彼らはずっと立っていた)、まぁいいか・・・という気にもなった。なんかおいしい物でも食べてくださいよ、私たちから掠めた40元で!!



そんなこんなで劉家峡ダムに到着。そこで知り合った二人のイギリス人女性(一人はルーツは中国だとか)と5人乗りのボートを借り、石窟に向かって出発。
石窟までの景色は、もう本当に絶景。
奇岩がボンボン生えているし、黄土色だった黄河が突然キレイな緑色に変わるし、水際すれすれのところで羊は草食べているし・・・。
たぶん1時間ちょっとボートを飛ばし、奇岩の合間にある石窟にたどり着いた頃には、もう石窟なんかどうでもいいくらい満足してました。
肝心の石窟は、それまでの景色に比べるとやや物足りない感じ。
別料金のかかる特別窟がやたらにあるのが興ざめ。
しかし、こんな場所にあるってだけですごい。行く価値あります!!



市内に戻った後は、深夜の出発まで時間があったので、昨日と同じく黄河を散策し、お茶を飲んだ。蘭州で最もスタンダードなお茶は、八宝茶みたいに、ナツメやクコの実などいろいろ入っていて私好み。
この日もたくさんの人が黄河そばで夕涼みをしており、そこに混じっているうち私たちもますます黄河好きになった。


(写真)炳霊寺石窟に向かうまでの景色。